退院したくない病院?

by 小島 和志

2007/04/26 Thu

「副島病院」ご存知でしょうか。
1997年にグッドデザイン賞建築部門にて金賞をとった建物です。
 
この病院に入院すると「退院したくない」と訴える患者さんが少なくないようです。
 
その秘密は「開放感」でした。

hukusima.JPG

  

「一面の窓が昔の日本家屋の懐かしさと気持ちよさを感じる」
これが真相でした。
逆に言えば、退院して家に帰ると開放感が無い。
 
職業上、新築の住宅をいくつも見せていただいております。
そこで気づくんです。
 
「内側に広がる開放感を重視した家は多いが、
外に開く開放感を強く意識させる家は少ない。」
 
プライバシーの保護や耐震のために仕方の無い部分もありますが
たまに、開かれた家を訪れると思わず「ホッ」としてしまうのは
日本人のDNAのせいでしょうか。
 
副島病院では患者のプライバシーを
部屋外のひさしとテラスが守っています。
 
高機密・高断熱、耐震や遮音という最新機能はもちろん大切です。
現代の快適な暮らしには欠かせなくなってきています。
でも、これらは環境から人を守ってきた結果であって
人が心から快適だと感じるための設備ではないのでしょうか。
 
な〜んにも無いのに「気持ちいい」と感じる瞬間が昔の家にはあった。
そこにある「何か」。開放感?光の入り方かな?風?、素材?
触れて感じて「いるだけで気持ちいい」と感じさせる家を
無意識に人々は求めてはじめているようです。



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