実家売却時の片付け【やるべき事柄や費用を解説】

一昔前とは異なり、現在は相続で実家を引き継いだ場合に、売却して現金化するケースが増えています。

少しでも高い値段で実家を売却するには、あらかじめ適切な方法で片付けするのが不可欠です。

そこで今回は、実家売却時に行う片付けについて、具体的にやるべき事柄や必要な費用、安く片付けを行う方法などを詳しく解説します。

実家の売却を検討している方や、現時点で売却に向けて動いている方は必見です。

実家を売却する際に片付けを行うべき理由

片付けを行わなくても実家の売却は行えますが、極力片付けはしておくべきです。

実家売却に際して片付けを行うべき理由は、下記の3つです。

買い手が見つかりにくくなる

売却前に片付けを行うべき最大の理由は、実家の買い手が見つかりにくくなることです。

片付けを行わないと、実家の中に使い古された家具や不用品が残ったままとなります。

新しく住居を持ちたい人にとって、古い家具や亡くなった方が使っていた食器などは使いたいとは思えないが普通です。

なるべく買い手をスムーズに見つけるためにも、古い家具や不用品は処分しておくのがオススメです。

売却価格がやすくなる可能性がある

運よく買い手が見つかったとしても、売却価格が安くなる可能性がある点も、実家売却前に片付けを行うべき理由です。

古い家具や不用品を残しておくと、新しく住む人たちがそれを処分することになります。

そのため、処分にかかる費用だけ安くなる可能性が高いです。

また、家具があることで家の中が狭く見えたり、古く見えやすくなってしまうため、期待しているような高値では売却しにくいです。

価値のある品や思い出の品を手元に残すため

片付けをせずに実家を売却すると、価値のある品や思い出の品を手放すことになりかねません。

たとえば亡くなった両親が、子供たちに内緒でタンスに多額の預金を置いているかもしれません。または、高値で売却できる骨董品などが家のどこかに保管されている可能性も考えられます。

もしくは、両親の形見や幼少期の思い出の品も残されていることもあるでしょう。

こうした価値ある品や思い出の品を手元に残すためにも、売却前の片付けは欠かせないのです。

実家の片付けでやるべきこととは

実家の片付けは一生に一回あるかないかの出来事なので、何をどうすれば良いか分からない方がほとんどです。

この章では、実家の片付けで行うべきことを、手順に沿って分かりやすく解説します。

手順1:片付けのスケジュール策定

まずは、片付けのスケジュールを策定するのが最優先です。

「いつ・どうやって・何を片付けるか」を明確にしておかないと、せっかくゴミを袋にまとめたのに、ゴミ出し日までゴミを捨てられない、といった事態になりかねません。

スムーズに実家の片付けを済ませるためにも、あらかじめ明確なスケジュールを策定しておきましょう。

手順2:処分するものと残すものを分類する

前述したように、実家には不用品だけでなく、思い出の品や価値のある品々も残されています。

売却後に後悔しないためにも、片付けを本格的に始める前に、処分するものと残したいものを分類しましょう。

「業者さんがしっかり分類してくれるから大丈夫では?」と思うかもしれませんが、中には貴重な品や思い出の品かどうかを確認せずに処分する業者もいます。

確実に必要な品々を手元に残すためにも、ご自身の手で分類しておくのがベストです。

手順3:片付けるものの処分方法を調べる

処分するものが明確になったら、それぞれどうやって処分するか調べましょう。

たとえば衣類や書物などは、粗大ごみとして捨てるか、買い取ってもらうことも可能です。

一方でテレビやエアコン、冷蔵庫、洗濯機といった家電に関しては、家電リサイクル法の規定により、家電小売店や不用品回収業者にお金を払って引き取ってもらう必要があります。

このように片付ける品物によって処分方法は異なるため、一つ一つ処分の方法を調べましょう、

手順4:処分を実施する

処分方法を調べたら、あとは最初に定めたスケジュールに沿って各品の処分を実施します。

実家の売却をいち早く行うためにも、スムーズに処分を進めていきましょう。

実家の片付けにかかる費用

売却したい実家の片付けを行う上で、気になるのは費用です。

この章では、片付けにかかる各種の費用や実際にアンケートを基に算出された費用の相場をお伝えします。

片付けにかかる各種費用

実家の片付けでは、「行政サービスの利用」、「家電引き取り」、「不用品回収業者への依頼」、「遺品整理業者への依頼」という4つの場面で費用がかかります。

それぞれの場面でかかる費用は、具体的に下記の通りです。

・行政サービスの利用(粗大ゴミの処分):1,000円〜1万円

・家電の引き取り:3,000円〜8,000円

・不用品回収業者への依頼:2万円〜10万円

・遺品整理業者への依頼:10万円〜30万円(2LDKの場合)

実家の片付けにかかる費用相場

では一体、実家の片付けを一通りこなすと、大体どのくらいの合計費用がかかるのでしょうか?

実家の片付けにかかる費用に関しては、東洋経済オンラインさんがインターネット上で行ったアンケートが参考になります。

実家の片付けを経験した540人について、かかった費用の割合は下記の通りです。

・特に費用をかけていない:30%

・10万円未満:29.3%

・10万円〜30万円未満:20.7%

・30万円〜50万円未満:8%

・50万円〜100万円未満:5.9%

・100万円以上:6.1%

費用をかけていない人を含めて、およそ80%の人が30万円以内の費用に収まっていることが見て取れます。

一方で、少数ながら100万円以上という多額の費用が実家の片付けにかかっている人もいます。

参考:これが「実家の片づけ」に悩む人の実態だ! 東洋経済オンライン

実家の片付けにかかる費用を安く抑える方法

何も考えずに実家の片付けを行うと、上記のように多額の費用がかかってしまいます。

ですが、工夫次第では実家の片付けに必要な費用を大幅に安く抑えることが可能です。

具体的には、下記3つの方法で実家の片付け費用を安く抑えられます。

なるべく自力で片付けを行う

業者に依頼するよりも、極力ご自身で売却したい実家の片付けを行えば、費用を少なく抑えられます。

業者に依頼する場合と比べて、10万円以上安くできるでしょう。

ただし、必要な費用は減るものの、実家の片付けにかかる手間は増えてしまいます。

忙しくて実家の売却や片付けに時間や労力を費やせない方は、多少費用がかかっても業者に依頼した方が良いでしょう。

複数の業者を比較する

実家の片付けを業者に依頼する場合には、複数の会社間で料金やサービス内容を比較しましょう。

不用品回収業者や遺品整理業者によって、サービスの内容や料金設定は異なります。

そのため、複数の業者を比較することで、良心的な値段設定で片付けを行う会社に依頼できます。

ただし費用がかからなくても、サービス内容が悪いと意味がありません。

費用が安いのはもちろん、なるべくサービス内容が充実している業者に実家の片付けを依頼しましょう。

未然に孤独死を防ぐ

実家に住む両親が孤独死した場合、特殊清掃が必要となり、片付けに多額の費用がかかる可能性が高まります。

そうならないためには、日頃から連絡をとったり実家を訪問することで、未然に孤独死を防ぐのが大事です。

そもそも実家の売却や片付けを抜きにしても、両親とは日々コミュニケーションをとっておくべきでしょう。

あらかじめ両親と良好な関係を築いておけば、実家を売却した後に後悔せずに済むでしょう。

実家売却の片付けに関するまとめ

実家の片付けには、費用がかかるだけでなく時間もたくさんかかります。

前述した東洋経済のアンケートでは、多くの方が3ヶ月以上の時間を片付けに要したとのことです。

少しでもスムーズに実家の片付けを済ませるためにも、今回お伝えしたノウハウを最大限活用していただければと思います。

なお実家の片付けを行えば、あとはスムーズに売却手続きを済ませられます。

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下記記事にてリビンマッチの評判や口コミをご紹介していますので、ぜひこちらも参考にしてください。

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