PR・広報の役割と業務の流れ

PR・広報の適任者は、広告部やマーケティング部、そして社長自身と考えます。

現在の企業にある「広報部」という部署は、主に受け身の広報活動が求められている部署で、能動的なPRまでは手が及ばないというのが実態です。

│｜従来の広報（企業広報）と新しい広報（マーケティング広報）の違い

ここで、従来の広報と新しい広報の違いについて説明します。

＜従来の広報＞

・広報の種類　企業広報

・マスコミ対応　受け身/消極的

・目的　企業情報の正確な伝達

・主要訴求内容　企業、商品の基本情報

・業務内容　メディアからの取材対応

・業績目標設定　（基本的に）なし

・効果測定　（基本的に）できない

・計画性　計画が立てづらい（メディアにより左右される）

・広告との関係　別物、関係なし

・売上、利益との連動　低い

・担当部署　広報部（課）

・業務遂行の必要能力　企業情報の正確な把握/誠実で正確な対応

・業務遂行で特殊能力　特になし

＜新しい広報＞

・広報の種類　マーケティング広報

・マスコミ対応　能動/積極的

・目的　売上、利益、集客、ブランド構築

・主要訴求内容　商品、サービスの特性/人物

・業務内容　情報創出、メディアアプローチ活動

・業績目標設定　媒体掲出数、広告費換算で設定

・効果測定　目標に対し測定可能

・計画性　短期、中長期で計画

・広告との関係　広報を中心に広告を補完

・売上、利益との連動　高い

・担当部署　マーケティング部（課）、経営企画部、広報部

・業務遂行の必要能力　情報創出力、ルート構築力、交渉力

・業務遂行で特殊能力　専門能力が必要

│｜攻めの広報の基本フロー

PR・広報の基本は、伝えたい商品や情報を「プレスリリース」にして配信し、そこからメディアに興味を持ってもらい、取材してもらうというプロセスです。

最初はまず、社内的なPR・広報戦略を立案するところから始まります。

どんな商品を誰に向かって広めるのか

目標を明確にします。

続いて、情報やデータをまとめ、メディアに配信するためのリリースを作成します。

リリースが出来上がったら、それを配信するメディアのリストを作成し、いよいよ配信です。

配信したら、送りっぱなしでなく、先方に電話でフォローするのも忘れてはいけません。

配信が済むと興味を持ってくれたメディアから問い合わせや取材の申し込みが来るので対応します。

そうして記事が掲載されたら、きちんとメディアに礼を伝え、掲載記事や放送資料はクリッピングし、次回に役立てます。

まとめると、次のような流れになります。

＜PR・広報　プレスリリース配信フロー＞

１．広報・PR戦略の立案

２．目標・目的の明確化

３．情報収集及びテーマ＆コンテンツのまとめ

４．プレスリリースの作成

５．メディアリストの作成・整理

６．配信

７．配信者への電話フォロー

８．取材対応

９．掲載フォロー

１０．掲載記事と放送資料のクリッピング→二次活用